【100万円以下の罰則も】貯水槽清掃の法的義務とは?10㎥(10トン)以下の例外リスクと失敗しない業者選定マニュアルColumn

Home › コラム › 貯水槽清掃 › 【100万円以下の罰則も】貯水槽清掃の法的義務とは?10㎥(10トン)以下の例外リスクと失敗しない業者選定マニュアル

マンションやビルを管理するオーナー様、管理組合の担当者様の中で、「貯水槽の掃除って、本当に毎年やらないといけないの?」「うちは小さい受水槽だから対象外では?」といった疑問をお持ちの方はいませんか?

結論から言うと、貯水槽の清掃は法律や条例によって厳しく義務付けられています。
もし「知らなかった」「面倒だから」と放置していると、行政から重い罰則を科されるだけでなく、利用者の健康被害による巨額の損害賠償トラブルに発展するケースも少なくありません。
この記事では、貯水槽清掃の法的義務について、受水槽の「大きさ(容量)」による違いや放置するリスク、実際の作業の流れから、信頼できる業者選びのポイントまで、実務に役立つ知識を分かりやすく解説します。

貯水槽清掃は法律で義務付けられている?受水槽の「大きさ」による違い

貯水槽(受水槽)の清掃義務を理解する上で、最も重要なのが「有効容量(水の体積)」です。容量の大きさによって、適用される法律や義務の内容が異なります。

有効容量10㎥(10トン)超:「簡易専用水道」として年1回の清掃が義務社の強み

受水槽の有効容量が10㎥(10トン)を超えるものは、水道法において「簡易専用水道」に分類されます。
この規模の貯水槽を設置している場合、以下の管理を行うことが法律で厳格に義務付けられています。

  • 年1回以上の定期的な清掃
  • 厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による年1回の定期検査(法定検査)
  • 日常的な水の色、濁り、臭いなどの点検

「10トン超」の目安としては、一般的な15〜20戸程度以上の中規模マンションやオフィスビルが該当します。これらは義務を怠ると明確な違法行為となります。

有効容量10㎥(10トン)以下:「小規模貯水槽水道」も自治体条例で義務・推奨あり

では、有効容量が10㎥(10トン)以下の小さな貯水槽なら放置していいのかというと、決してそうではありません。これらは「小規模貯水槽水道」や「小規模簡易専用水道」等と呼ばれます。
国の水道法では一律の義務化とはなっていませんが、多くの自治体が条例によって「10トン以下であっても、10トン超と同様に年1回以上の清掃を行うこと」を義務、または強く推奨しています。
「うちはアパートで受水槽が小さいから関係ない」と思い込んでいると、自治体の条例違反になる恐れがあるため、必ずお住まいの地域の窓口(保健所や水道局)の規定を確認する必要があります。

建築物衛生法(ビル管理法)が適用される大規模特定建築物の基準

さらに規模が大きい商業ビルや学校、大型オフィスビルの場合、水道法だけでなく「建築物衛生法(ビル管理法)」の対象になります。
延床面積が3,000㎡以上(学校の場合は8,000㎡以上)の「特定建築物」に該当する場合、飲料水の管理基準はより厳格になります。この場合も当然、貯水槽の年1回以上の清掃が義務付けられており、専任の「建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)」による統括的な管理が求められます。

知らなかったでは済まない!貯水槽清掃を怠った場合の「3大リスク」

「今までトラブルが起きていないから」と清掃を先延ばしにしていると、取り返しのつかない事態を招くことになります。貯水槽の管理を怠った場合に想定される3大リスクを見ていきましょう。

貯水槽清掃を怠った場合の「3大リスク」について

【罰則】水道法違反による「100万円以下の罰金」

有効容量10㎥超の簡易専用水道において、年1回の清掃や法定検査を怠り、行政からの改善命令にも従わなかった場合、水道法第54条に基づき「100万円以下の罰金」が科される可能性があります。
「罰金さえ払えばいい」という問題ではなく、罰則が適用されれば物件や管理会社の社会的信用は失墜し、入居者の退去や資産価値の下落に直結します。

【衛生】赤サビ、藻の繁殖、害虫・異物混入による水質汚染

貯水槽の内部は、外から見えなくても時間とともに汚れていきます。
【実際に起こる主なトラブル】

  • 赤サビ・泥の堆積: 配管やタンクの経年劣化により、底に有害な物質が溜まる。
  • 藻の繁殖:タンクそのものの摩耗劣化により、槽内に差し込む光量が増加し、一気に藻が繁殖する。
  • 害虫・異物の混入:通気口や溢水口の防虫網の破れやマンホールが、パッキンの不備などでガタついて隙間が生じ、そこから虫や鳥の糞、最悪の場合は小動物が侵入する。

このような状態の水を、入居者やビルの利用者が毎日料理や洗顔、入浴に使うことになります。

【賠償】住民への健康被害(下痢・嘔吐など)に対する巨額の損害賠償

汚染された水を飲んだ住民が、下痢や嘔吐、あるいは「ノロウイルス」などによる重篤な健康被害を起こした場合、物件のオーナーや管理組合は「管理不届き」として民事上の損害賠償責任を問われます。
過去には、ずさんな水質管理が原因で集団食中毒が発生し、治療費や慰謝料、休業補償などで巨額の賠償金支払いが発生したケースもあります。「命に関わるインフラを預かっている」という自覚が必要です。

貯水槽清掃はどのような手順で行われる?作業の流れと断水対策

実際に貯水槽清掃を行う際、現場ではどのような作業が行われているのでしょうか。入居者への影響を最小限に抑えるための流れを解説します。

事前準備:住居者への断水周知とスケジュール調整

貯水槽の清掃中は、基本的に断水になります。そのため、最も重要なのが「事前の周知」です。

  • 実施の1〜2週間前: エントランスへの掲示板や各戸へのチラシ配布で、日時と断水時間を知らせる。

利用者の生活への影響が少ない時間帯(一般住宅なら平日の昼間など)を選んでスケジュールを組みます。

当日作業:水抜き、高圧洗浄、消毒、水質検査

当日の清掃作業は、専門の作業員によって以下のようなステップでスピーディーかつ入念に行われます。

ステップ作業内容
1. 残水処理貯水槽内の水をすべて排水し、空にする。
2. 高圧洗浄専用の洗浄機やブラシを使い、壁面や底面の赤サビ、泥、ぬめりを落とす。
3. 消毒塩素剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)を用いて、内部をまんべんなく消毒する。
4. 水洗い・排水消毒薬が残らないようきれいに洗い流し、再度排水する。
5. 水質検査再び水を貯めた後、残留塩素濃度や濁度、色度、臭気などをその場で測定し、安全を確認する。

一般的な規模であれば、断水時間はおよそ3〜5時間程度で終了することが多いです。

完了後:清掃報告書の作成と保管(義務化された記録の管理)

作業が終わったら終わりではありません。簡易専用水道の設置者は、年に1回以上、厚生労働省登録の検査機関による検査を1年に1回以上受検する義務があります。
また、小規模貯水槽水道は、自治体によって清掃や点検の結果を毎年または定期的に行政機関へ報告するよう求められるケースがあります。
清掃業者が発行する「貯水槽清掃報告書(写真付き)」は、5年間(自治体によっては3年間)の保存義務があります。これは行政の立ち入り調査や、法定検査の際に提出を求められる重要な書類ですので、必ずファイリングして大切に保管してください。

トラブルを防ぐ!信頼できる「貯水槽清掃業者」を選ぶ3つのチェックポイント

貯水槽の清掃を依頼する際、料金の安さだけで業者を選んでしまうと、「手抜き作業で中が汚れたままだった」といったトラブルに巻き込まれることがあります。
以下の3つのポイントを満たしているか、必ず確認しましょう。

「貯水槽清掃業者」を選ぶ3つのチェックポイント

都道府県の「建築物飲料水貯水槽清掃業」の登録があるか

最も確実な指標は、各都道府県知事から「建築物飲料水貯水槽清掃業(いわゆる5号登録)」の登録を受けている業者かどうかです。
この登録を受けるには、使用する機材の基準や、次に説明する有資格者の配置など、厳しい条件をクリアしている必要があります。業者のホームページや名刺に「第〇号」といった登録番号が記載されているかチェックしてください

「貯水槽清掃作業監督者」などの有資格者が在籍しているか

安全な作業を行うためには、専門知識を持ったプロの存在が不可欠です。
現場を指揮するリーダーとして、国家資格である「貯水槽清掃作業監督者」が在籍しているか、また当日現場に来る作業スタッフについても確認しましょう。アルバイトだけで作業を済ませるような悪質業者を排除することができます。

明朗な見積もりと、過去の豊富な施工実績があるか

見積書を出してもらった際、総額だけでなく内訳が細かく記載されているか確認してください。「一式〇万円」としか書かれていない場合、後から追加料金を請求されるリスクがあります。
また、自社が管理する物件と同規模のマンションやビルでの施工実績が豊富にある業者を選べば、当日の段取りもスムーズで、入居者トラブルのリスクを最小限に抑えられます。

まとめ:自社の貯水槽の状況を把握し、手遅れになる前に専門家へ相談

貯水槽の清掃は、単なる「建物のメンテナンス」ではなく、法律で定められた所有者の義務であり、利用者の命と健康を守るための最優先事項です。
10トンを超える簡易専用水道はもちろん、10トン以下の小規模な貯水槽であっても、衛生面や資産価値を守るためには年1回の定期清掃が欠かせません。「前回の清掃から1年以上経っているかも…」「現在の受水槽の容量がよく分からない」という方は、手遅れになってトラブルが起きる前に、まずは信頼できる専門業者へ相談することをおすすめします。

貯水槽の状況を把握について

【自社の受水槽の状況、把握できていますか?】
「うちの物件の容量だと、どんな義務がある?」「いくらくらいで清掃できる?」など、少しでも気になることがあれば、まずは現在の状況をご相談ください。
ナスコ・アイケンでは、貯水槽の容量確認から、現地調査・お見積もりまで無料で対応しております。義務違反や水質トラブルを防ぐためにも、まずはお気軽にお問い合わせください。

Contact関東・中部・関西エリアの排水管清掃・貯水槽清掃なら
24時間365日受付対応のナスコ・アイケンまで

マンション・ビルのオーナー様、管理会社様、工務店様など、
排水管・貯水槽の清掃業者をお探しなら、ぜひご相談ください。

お問い合わせ・お見積もり        

お電話も24時間受付中!

関東
03-5669-7788
中部
052-842-1234
関西
06-6386-5544
お問い合わせ・お見積もり